2009年7月 1日
レーダーの発明
電波による遠隔物体の感知の歴史は電磁波研究の最初期、つまりドイツのハインリッヒ・ヘルツが電磁波の実験を行っている時、周囲に存在する導体との干渉を発見した時にまで遡る。1900年初頭には、ドイツでは航海安全のための電波利用が実際に行われていた。1904年にドイツのクリスチャン・ヒュルスマイヤー(Christian Hülsmeyer)は、火花式送信機とコヒーラー受信機により距離5kmの船舶の探知を実用化し、英国において"Telemobiloscope"の名で特許を取得したが、この技術には需要が無く忘れられてしまった。
黎明期
1930年頃から英米国では、電離層の観測目的で電波の利用が行なわれていた。その後、航空機の通過で観測が妨害される現象を逆に使用して、航空機を発見するためのラジオ・ロケーターと呼ばれるレーダーの開発が始められた。イギリスはこの電磁波を兵器(殺人光線)に利用できないかロバート・ワトソン=ワットに打診し、殺人光線としては利用できないが、航空機の早期発見には役立てることができるだろうとの見通しを得た。最初に航空機の探知に成功したのは1935年の英国である。
実用化と軍事への応用
1930年代にドイツでは、ヴィルスンとアーブスローが海軍司令官エーリヒ・レーダーの指示のもとで、イギリスでは、ロバート・ワトソン=ワットらにより航空省が援助して開発が進められ実用化され、1940年にイギリスはドイツ空軍の空襲に対する迎撃戦闘で大々的に使用し、ドイツのイギリス侵攻の阻止に大いに役立った。
ドイツ空軍の空襲に対してイギリス空軍はレーダーを使った防空システムの整備により有効に対処することができ、この戦いは戦局の分水嶺となった。また、イギリス空軍は、ドイツ空軍による夜間爆撃に対抗するため、機上レーダーを搭載した夜間戦闘機を、1941年に世界に先駆けて実用化し、ドイツ空軍の夜間爆撃を封殺した。
海上戦闘でも、サボ島沖海戦やビラ・スタンモーア夜戦で、アメリカ海軍がレーダーを活用して日本海軍を相手に勝利をおさめた。補給路を脅かす潜水艦に対しても、レーダーは有効に働き、連合軍の海上輸送路の防衛に、大きな役割を果たした。こうしてレーダーは戦略上重要な兵器であることを実証した。
ドイツ本土防空戦においては、イギリス空軍が夜間爆撃機の航法ために、マッピング・レーダーを搭載した。一方でドイツ空軍は夜間爆撃機に対して、夜間戦闘機にリヒテンシュタイン・レーダーなどを搭載して対抗したが、イギリス空軍も夜間戦闘機を護衛につけるなど対抗策を取ったため、イギリス空軍の夜間爆撃機が大打撃を被ること少なかった。
日本でも、本土防空用にレーダーを組み込んだ早期警戒システムを整備したり、レーダー搭載の夜間戦闘機を開発したが、情報を管理するシステムに問題があり、戦闘機の数自体も不足していた為、有効に機能することはなかった。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
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